クウェート

皆さん、『 クウェート 』と聞かれて何を思い浮かべますか?

恐らく10個も思い浮かぶ物がなかったのではないでしょうか?

何を隠そう かく言う私も片手くらいしか思い浮かぶものがございませんでした…汗

2019年7月度の定例会ではそんなクウェートに留学されていた斎藤様と阿比留様のお二人をお招きし、「クウェートについて」と「中東からのインバウンド」についてお話いただきました。(一部アラビア語で)

 

【講師プロフィール】

齊藤祐史
イスラームプロジェクト「マナール」代表。 静岡の焼津生まれでマグロと一緒に育つ。 マグロと同じで止まれない。 高校はゴン中山や長谷部誠と同じ藤枝東高校。 サッカーは苦手だが高校生の時に言語の仕組みに興味を持ち、 右から左へ書く「ミミズ文字」アラビア語に興味を持つ。 大学在学中にクウェート政府の奨学金でクウェートへ留学し、 アラビア語、イスラーム文学、イスラーム政治システムを学ぶ。 クウェートの友人の「日本は魅力的な場所だけど食べるものがない」 という言葉に衝撃を受け、友人に恩返しするためにプロジェクトを立ち上げる。 クウェート留学情報サイトやアラビア語学習サイトも運営し、 イスラーム、中東を知ってもらうために活動している。

プロジェクトサイト:https://manarjapan.com/
クウェート留学サイト:https://yoshikunmedina.com/
アラビア語サイト:https://yoshikunmadrasa.com/

 

阿比留 高広
群馬県出身。2019年 京都外国語大学国際教養学科卒業。大学からアラビア語を学び始め、2017-2018年度クウェート政府奨学金制度によりクウェートにて約1年間のアラビア語コースを修了。現在はフリーランスとして翻訳業を営む一方、京都におけるイスラームプロジェクト「マナール」(https://manarproject.com/jp)やアラビア語・イスラーム関連イベントに携わる。平和活動にも興味があり、学生時代から「被爆者証言の世界化ネットワーク(NET-GTAS)」にて原爆被爆者証言の多言語化活動にも関わる。

 

 

 

「 クウェート 滞在経験者達が語る アラビア語で日本を観光案内してみて」

クウェート

今回お二人は中東の民族衣装であるディスダーシャにてお話しいただきました。

気合いが凄いですね。皆さん視線釘付けでした!!

クウェート ・中東概要

まずは「クウェートってどんなところ?」からのお話。ものすごく基本的な所から教えていただけました。

そう、国旗から…。

皆さん、下の国旗の中でクウェートってどれかわかりますか?

クウェート

会場でもこのクイズがあったのですが恐らく正解率1割くらいだったのではないかなと思います。(全てどこかの国の国旗です。)

僕は予習していたはずですが…すいません、ハズレでした。

他にも様々なクウェートの基礎知識や情報をご自身の感想も踏まえてお話くださいました。

  • 国土の大きさは日本の四国くらい。
  • クウェートの国土の多くは砂漠。
  • 水は人工的に持ってこないと無い。
  • 石油大国、莫大なオイルマネー
  • クウェート人の9割は公務員、最低年収は1,000万以上
  • 留学中は往復航空券無料、寮の宿泊費免除、授業料免除、食事3回支給、学期ごとに教科書代約2万円支給、お小遣い月約4万円支給

などなど。(最後の特徴すごいですね。お小遣い月4万円も貰える留学って…)

 

京都の中東ムスリムインバウンドについて

クウェート

銀閣寺を観光案内

次にインバウンドのお話。

二人が活動するイスラームプロジェクト「マナール」では中東とのコネクションを武器に、京都を中心に観光案内を行っています。

実際に中東からの訪日ムスリムの観光案内をする中で彼らの実態についてリアルなお話を沢山聞く事が出来ました。

クウェート

クウェート

 

今回お話いただいた中で非常に興味深かったのが、このお二人の説明にはそれぞれ理由が述べられているという事。

例えば中東の人の「日本のイメージ」「何に興味を持つのか?」については私もそれなりに情報を持っていました。

 

しかし「なぜそうなのか?」についてはそこまで深い考察を持ったことはありませんでした。

それが今回お話いただいた内容には全てその「なぜ」の理由が補足されていたのに驚きました。恐らく感受性豊かな大学時代に現地に住み、多くのクウェート人と交流し、彼らの文化や習慣などにずっと接してきたからこそ導き出せている答えなのだと感じます。どれも「なるほど、それでそうなのか」と納得できるものだったので説得力が違いました。

この「なぜ」を知る事により、今回紹介された以外の内容でもその理由から推測しやすくなる為、参加者の方にとっても満足度の高い内容であったと思います。(特に現地での男女間に関する価値観や生活リズム、金銭感覚や支払い方法などクウェート人の当たり前はとても参考になりました。)

「ハラール」についての見解も色々ありましたが、中東の人は〇〇な人が多い為、意外に×××料理店などを探される方が結構多いというのも勉強になりました。

「これがまずいよニッポン」のコーナーではムスリムだけに当てはまる問題ではありませんが、クウェートという国がどういう国で何が当たり前かを知ると日本のどこが不便なのかというのを改めて認識する事が出来ました。

クウェート

 

質疑応答

クウェート

クウェートの生情報が聞ける機会はほとんどない上、ネットなどで調べれる情報にも限りがあります。そのためセミナー中でも質問がどんどん出ていましたが、最後に設けた質疑応答コーナーでも非常に多くのご質問がありました。

「こういう事をしている事業者ですが、クウェート人の感覚からしたらどう受け止められますか?」

的な内容が多かったように思います。少しでもご自身のビジネスのヒントになっていれば幸いです。

 

まとめ

徐々にムスリムインバウンドの中でもその存在が大きくなってきている中東。しかしドバイなどと比べてまだまだ他の国の情報は少ないのが現状です。

今回は実際に現地に留学し、長期滞在された二人が熱意を持ってクウェートの事を伝えてくれたという非常に希少な機会であったと感じています。

今回を機に少しでも中東への理解が深まり、ムスリムの受け入れ対応が進む事を心より願っております。

ご参加いただきました皆様、ありがとうございました。

 

動画