概要

経済成長が続く東南アジアで、ひときわ高い成長率を維持しているマレーシア。ご承知のように、国民の半数以上がイスラム教徒であり、年間訪日旅行客数はいまや46万人以上という、インバウンド業界にとって見逃すことのできない国のひとつです。

そんなマレーシアの首都クアラルンプールで、毎年2回開催される国際的な旅行博覧会であるMATTA

JNTOはじめ、日本のインバウンド事業者も出展し、マレーシアでの宣伝、営業、送客を競い合っています。

今回9/6から開催されたMATTAに弊会理事の宮下がお客様のアテンドで参加してきました。日本ではまだ情報が十分ではないMATTAについて、またマレーシアの現状も含めて今回の定例会ではお話しさせて頂きました。

  • 海外の展示会(旅行博)はどんな雰囲気なのか?
  • どんな人、事業者が参加しているのか?
  • マレーシア観光客を取り込むためには?

このようなことを知りたい方には必見の内容。

また開催地であるマレーシアは国教はイスラームですが、多民族国家であり、ムスリムが多いマレー系以外にも中華系、インド系など多数の民族、宗教が混在する国です。ムスリムと他の宗教の信者が友人で、一緒に食事をすることも日常です。そんな時はどういう対応をするのでしょうか?

昨年末に弊会ではマレーシア視察を行い、現地の起業家や、日系企業で働く方など、様々な方にお会いし、お話をお聞きする機会を得ました。そこでお聞きした、多民族国家ならではのサービスの作り方や、友人としての付き合いの中で気を付けていることなど、マレーシアでのムスリムとノンムスリムの付き合い方は、きっと私達にも対応のヒントを与えてくれることでしょう。

今回はMATTAの報告に加え、マレーシア視察の報告もいたしました。

講師プロフィール

宮下貴広


1973年、千葉県生まれ。法政大学社会学部社会学科卒業。在学中は、国際政治、特に中東の政治史を専攻。
大手証券会社、経済団体、アパレルベンチャー勤務を経て、インドネシア、イラン、マレーシアなどの「イスラム圏専門商社」である株式会社ヴィタリテを2006年に創業。
工業原材料、機械、機械部品、食品等、幅広い商材の輸出入おこなう。

また、イスラム圏との浅からぬ関わりから、2017年より一般社団法人 関西ムスリムインバウンド推進協議会を設立、理事に就任する。

 

開催情報

【日時】2019年10月3日(木曜)19:00〜20:30

【会場】サンテカフェ(3te’Cafe’)

大阪市中央区西心斎橋1丁目10−17 ポポロビル2階

【定員】20名(先着順)

【参加費】3,000円(税込)

 

2019年10月定例会: マレーシア MATTA フェア帰国報告会

MATTA

概要でも触れましたが、年2回マレーシアで行われる最大級の旅行博であるMATTAフェアに今回は弊会理事である宮下が参加してまいりました。今回のMATTAフェア参加の目的は一体なんだったのでしょうか?

 

ミッション

今回の目的は、大阪・心斎橋でムスリム受入対応を行っている3te’ Cafe'(サンテカフェ)様(以下、サンテカフェ)からのご要望で「サンテカフェを現地旅行会社の日本旅行コースに加えてもらう」為の営業活動をサポートさせていただく事でした。

 

経緯

サンテカフェは2017年の夏頃から弊会がサポートさせていただき、ムスリムの受入対応をスタートさせました。

大阪心斎橋 3te’Cafe’ にてムスリムフレンドリーメニュー始まる!

 

各メディアへの広告出稿やイベント開催、従業員採用、新メニュー採用などを継続して行い徐々にムスリムにも認知が広がり利用者も徐々に増えていきました。

 

対応を進めていく中でオーナーの南迫様は、ムスリムの方が旅行でどれだけ困られているかや自分達のような存在が必要とされている事をお客様であるムスリムから感謝の言葉を頂く事で痛切に感じるようになりました。

「もっと旅行で困られているムスリムの方にサンテカフェの事を知ってもらい、不自由なく日本旅行を楽しんでもらいたい!」

「その為には現地の旅行会社の方にももっとサンテカフェを知ってもらう事がまず必要だ!」

「まずは今でも利用率が高いインドネシアかマレーシアの旅行会社とお話したい!よし!関西ムスリムインバウンド推進協議会に相談してみよう!」

関ムス(宮下)「マレーシアで最大級の旅行博のMATTAが9月にありますよ。そこに行けば現地旅行会社の方とも出会えると思いますよ。」

「なるほど!じゃぁMATTAフェアに行きたいです!宮下さん、私達は海外…しかも旅行博での営業について不慣れであり英語も自信がないのでサポートして欲しいです。」

という流れで弊会宮下がアテンドを行い現地旅行会社にサンテカフェを売り込みに行く事となりました。

実は昨年12月から1月に弊会代表理事の梶川と宮下は別件でマレーシアに赴き、現地事業者とのパイプを構築してきたばかりだったのでその流れもMATTAで結び付けられる事が出来るのではないかという思いもあり、お受けいたしました。

 

準備

MATTA

 

海外展示会に参加するにあたり絶対的に必要なもの。

それが準備です。

準備を怠った者が海外展示会で思ったような成果をあげられなくても文句は言えません。それほど当然の事であり重要な事なのです。「段取り8分」と言いますが本当に「準備を怠った者は結果に泣く」が海外展示会です。

「わかっちゃいるけど何したら良いかわからない!!」という人もいらっしゃると思いますが最低限の事は自分の想像とインターネットで調べる事は出来ると思います。今回はプラスアルファとして過去に幾多もの展示会アテンド経験を持つ宮下ならではのご提案もさせていただきました。

過去の宮下の海外展示会での実績 (台湾)

過去の宮下の海外展示会での実績(アラブ首長国連邦)

 

出陣

MATTA FAIR

MATTA

今回は弊会の宮下とサンテカフェチームの二人の合計3人で参加しました。会場の熱気もさることながらサンテカフェチームの二人の行動力がすごいっっ!!!! 「情熱と行動力が結果を引き寄せる」というのを感じる事が出来ました。

とにかく体当たりのサンテカフェチーム↓↓。情熱があれば言葉が多少伝わらなくてもきちんと先方も聞いてくれます。

MATTA

 

衝撃の事実!! 日本旅行を売っているのは日本ではない!!!????

MATTA

今回、参加していろいろと調査を行う中で確認がとれた内容はまず「日本旅行についての人気」です。これは間違いなく需要有です。特にマレーシアの日本への旅行熱はしっかりとあるので今後もまだまだ伸びる可能性を感じました。

しかし、驚いたのはその日本旅行を販売しているのは日本の会社ではないんです。

これは日本の中だけにいては見えない盲点かもしれませんが、人気のある日本旅行を売りたいのは皆一緒です。売りやすい物から売るのは当然の心理ですから。その売りやすい日本旅行を他の国が売っているという事実から様々な事が考察されますね。

もちろん打つ手も変わってきますし、営業先も方法もすべてアレンジしていく必要があります。

とっても大切な内容なのでここで触りだけ紹介してしまいましたが、これを踏まえた上でさらなるご相談がご希望であれば弊会にいつでもご連絡ください。

日本ブース

日本ブースのご紹介。考察や詳細については割愛させていただきます。

 

成果

サンテカフェチームの突撃情熱営業力と弊会のサポート、弊会のパイプとのコネクト、運など全てがミックスアップされ様々な成果を得る事が出来ました。

 

総括

マレーシアからのインバウンド需要に対してその可能性を大いに感じると共に、それに対する課題や競合との現状、現地旅行会社がなぜ団体客を日本に送客出来ていないかなどについての原因や対策について大いに学ぶ事が出来ました。

日本の中だけにいては感じる事が出来ない現地の市場ニーズや考え方、それに関する対応策などを今回の定例会ではお話しさせていただきました。ご参加いただきました皆様、本当にありがとうございました。

ムスリムインバウンドや海外展示会への参加に関するご相談がございましたら是非弊会にご相談ください。

 

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