ムスリム対応セミナー: 基本編
<飲食店、カフェ、および 開業予定者向け>

 

ムスリムも日本人も一緒に食事を楽めるお店への第一歩を始めてみませんか？

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「イスラム教徒とかムスリムとか聞くけどどうしらいいのかよくわからない・・・」

「ウチはお酒があるから、イスラム教徒は絶対に来てくれないでしょ?」

「イスラム教徒に対応したら、日本人のお客さんが来なくなるのでは？」

 

こんな思い込みはありませんか？

イスラム教徒（ムスリム）の方は宗教上の理由により豚肉やアルコールを摂取されない方が多いですがその判断基準は人により異なります。その為、今までイスラム教に馴染みの少なかった日本では情報が錯綜し、「何から手をつけて良いかわからない」という方や「ハラール認証がないと絶対に出来ない」と思い込んでいらっしゃる方が多くいらっしゃいます。

 

そこでレストラン、カフェ、居酒屋などの飲食店の事業者様、開業希望者様向けに「ムスリム対応セミナー (基本編)」を下記の通り開催させて頂きました。

ムスリムの方も日本人も一緒に食事を楽しめるようにする為の第一歩を本セミナーを通じて学ぶ事が出来るように組み立てとなっており、セミナーの後には、実際に食材や調味料を変える事によってどのようなメニューが作れるのかを学べる試食会も行いました。

※本セミナーは「ハラル認証」の取得を勧めるセミナーではありません。

 

 

ムスリム対応基礎知識 / （一社）関西ムスリムインバウンド推進協議会

イベントのはじめは弊会代表の梶川よりムスリムの受け入れ対応に関する基礎知識をご説明させていただきました。

ムスリムの受入対応を進めるに当たり、弊会が大切にしていることは

「どういった方たちの為に対応を進めようとしているのか？」

というおもてなしをしようとしている相手に対する理解を深めて頂くことです。

彼らがどういった人達でどういった考え方を持ち、どういった行動を行うのかという部分を知って頂くことからまずスタートし、その上でどういった対応を自分たちが行うのかを考えていっていただきたいからです。

 

まずは「ムスリム」と一口に言っても色々な人がいる事からご説明させて頂きました。

 

次に訪日ムスリムが日本で何がしたいかについて、またどういった事に不安を感じているかについてをデータを参照しながらお話させていただきました。特に日本への旅行にあたり不安に思っている事に関しては、梶川が2018年4月に参加してまいりました中東最大の旅行博・アラビアントラベルマーケット2018 in ドバイで実際に行ったアンケート結果をもとにご説明させて頂きました。

 

次に受入れる我々はどうするべきなのかについて、レベル毎における対応をご説明させて頂きました。自分達がどこまで対応を行うかを決定し、それをきちんと相手に伝える「情報開示」が大切です。

 

最後に現在の大阪市内での対応状況についてご説明させて頂きました。少しずつ対応をしているお店は増えてきている大阪市内ですが、まだまだ十分とはいえない状況と実際にどういったお店が対応を行っているかについてご紹介させて頂きました。

 

食の可視化でムスリムも日本人も安心して食べられる食事を / ネクストダイバシティ㈱

続いて、食べ物に含まれる原材料を言葉よりも正確に伝えることが出来る「FOODPICT」（フードピクト）についてネクストダイバシティ㈱の代表取締役・奥健尚 氏にご説明していただきました。

FOODPICTは絵文字の為、言語のコミュニケーションが難しいお客様でもすぐ理解して頂ける新しいコミュニケーションツールです。

アレルギー特定原材料7品目と宗教における食禁忌とベジタリアンに関する7品目の合計14品目。

FOODPICT誕生の背景には、海外の方をおもてなしする食の現場において宗教やアレルギーに関する問合せが最近急激に増えており、その対応が現場スタッフにとって大きな負担となっているケースが多いそうです。

そこで解決策を模索していく中で、このFOODPICTが生まれました。

原材料成分がわかるピクトグラムを現場で用いることによりお客様の不安は解消され、現場のオペレーションの効率化も図る事が出来、顧客満足度・サービスの向上にも繋がっているそうです。

このFOODPICTですが、関西国際空港や成田空港という日本の玄関である施設の飲食店でも既に利用されており、伊勢志摩サミットやミラノ万博などの国際イベントでの利用実績もあるそうです。

「相手にわかりやすく情報を伝える」という事が、今後の飲食の現場では必須になってくる事が予想されます。情報開示の方法でお困りの方はこの新しいコミュニケーションツールであるFOODPICTの導入をご検討されてはいかがでしょうか。

 

ムスリムでも安心して食べられる調味料、食材について / ㈱ロイヤルクイーン

続いて今回の会場にもなっている㈱ロイヤルクイーンの稲岡様より食材や調理方法についてのご説明をしていただきました。

ロイヤルクイーン料理教室は「健康家庭料理」をテーマにしておられ、基本調味料を中心になるべく添加物を使わず、食材本来の味を損なわない調理方法にこだわりをもって運営されています。

ムスリムにとって「食」は、「健康のために許された全ての食物をバランスよく摂取する事」であり、ロイヤルクイーンのテーマとも通じる部分が多くあり、稲岡様自身随分と以前からムスリムやイスラーム、ハラールなどについて勉強を積み重ねてこられたそうです。

稲岡様は

・試食会用のLIVEクッキング

・食材についてや調理方法についてのプレゼン

・プレゼンスライド操作

をテキパキと同時進行で行う素晴らしいパフォーマンスでした!!的確な説明と流れるようなプレゼンテーションはまるでテレビの料理教室を見ているかのようでした。

 

プレゼンの中でありました「使用できない食材」についてですが、①の豚は豚肉だけではなく豚由来食品もハラームになります。（乳化剤やゼラチンなど） ⑧のアルコールが含まれる食材と共にご説明いただきました。

使用できる食材・調味料の説明の後は、実際にそれらを使用した料理の試食会を行いました。こちらが今回のメニューです。

 

食のプロ達である参加者にとって今回の食材や調味料で作られた料理の味は興味津々のようでした。今回はムスリムの方もご参加くださいました。「和食」についての関心の高さが伺えます。

 

総括

今回のイベントに関して参加者の皆様にアンケートを実施した結果、「役に立った」という内容の評価を多数いただく事が出来ました。座学の後に実際にLIVEクッキングと試食会で料理を勉強できるという流れが評価に繋がったと感じております。

今回のイベントを通じて「ムスリムも日本人も一緒に食事を楽めるお店への第一歩」を踏み出せる事業者さまが少しでも増え、ムスリムをおもてなしする体制が整い、ムスリムにとって関西が住んで良し、訪れて良しな地域となる事を願っております。

また、次回開催の希望や新しいメニューの要望も頂いている事から今後も定期的にこのイベントを開催させていただこうと考えておりますので宜しくお願いいたします。

今回ご参加いただきました皆様、共催いただきましたネクストダイバシティ㈱さま、㈱ロイヤルクイーンさま、本当にありがとうございました。

 

動画