兵庫県南西部に位置する大都市・姫路市。古くは播磨国として栄え、現在でも西播、北播、東播地域を含める周辺地域の中心地として栄えています。

世界遺産・姫路城を有するこのエリアは外国人観光客にも人気が高く、毎年多くの訪日観光客が訪れます。

世界遺産・姫路城

 

急増する訪日外国人への対応の中で、2018年4月10日より神姫バス㈱は、JR姫路駅近くの神姫バス(旧 姫路バスターミナル)内のはりまサイクルステーションにイスラム教徒向け祈祷室を設置しました。

この度、神戸・元町インバウンド協議会さまとのご縁により取材にお伺いさせて頂きました。

 

こちらがはりまサイクルステーションがあるビルの入り口です。

 

「播磨地区に祈祷室がない」という播磨在住のイスラム教徒(ムスリム)からの声を受け、今後も増える事が予想されるムスリム訪日客をおもてなしする為にもその必要性を感じ、この度実験的に神姫バス㈱が設置いたしました。

 

はりまサイクルステーション内 礼拝室

こちらが新たに礼拝室を設置された「はりまサイクルステーション」です。

右側の表示板を良く見てみると・・・

きちんと外から見てもわかるように「祈祷室 Prayer Room」の表示があります。これだけ大きな表示をしていてくれると見つけやすくて良いですね。相手にきちんと情報を伝えるattentionが重要です。

 

こちらが礼拝スペースの入り口です。

 

設置に当たっては同じ兵庫県にある日本最古のモスク・神戸モスクから協力をいただいたとの事です。

 

清潔で広々とした礼拝スペースで面積はなんと約13平方メートルもあるそうです!

 

カーテンにより男女別に分けられています。

 

天井にはメッカの方角を示すキブラマークも設置されています。

 

礼拝マットも完備されており、貸し出しをされているそうです。

 

少し離れた場所でウドゥ(イスラム教で礼拝の前に体の一部を水で洗う清めの行為)も出来ます。

 

日本ではまだまだ馴染みのないイスラム教。そんな彼らの事を日本人に知ってもらう為の取り組みとして様々な掲示を行っています。これは素晴らしいですね。

 

特に姫路市は現在、インドネシアからの誘客を推進しており、交流イベントなども積極的に展開されているそうです。こちらにはインドネシアに関する展示が豊富にありました。

 

2018年4月に設置して以降、同社の集計によると4/10~30日の間の利用者は88人、5月は100人を越えたそうです。国籍別ではバングラデシュ人やマレーシア人が多く、日常的に使う人も増加しており、インバウンドのみではなく近隣に住む会社員や学生らのリピーターも増えつつあるとの事です。礼拝マットの貸し出しやウドゥスペースの併設が好評との事。

 

海外では空港や駅などに礼拝所がインフラのように設置されている事も多い中、日本国内でもムスリムへの理解が進み、このようなスペースをはじめとする訪日ムスリムへのおもてなしが広がれば素晴らしいですね。

 

利用はもちろん無料。利用時間は午前9時半~午後6時(年末年始休み)。

お問い合わせは神姫バス((電)079・240・7581)まで。

https://www.shinkibus.co.jp/prayer_room/index.html