初めまして。関西ムスリムインバウンド推進協議会の水谷研也です。
私は大学生時代にインドネシアに留学し、現在はインドネシア人ツアーガイドやムスリムの受け入れ対応のサポートをするお仕事をさせていただいております。
自分の経験で得る事が出来たインドネシア人の受入対応についてお伝えできればと思い、このたびコラムを書かせていただきました。
自分の経験が何か皆様のお役に立てれば嬉しく思います。
急増する訪日インドネシア人、マレーシア人
最近では街を歩いていると英語でも中国語でもない言葉を聞く機会が増えてきたと感じる事が多くあります。
その中の一つがインドネシア語であり、これにはインドネシア人とマレーシア人の訪日旅行者数の増加が影響していると考えられます。
インドネシア人が話すインドネシア語と、マレーシア人が話すマレー語は85%も共通していると言われており、両国の訪日旅行者数が今、急増しているのが主な要因です。
実際に訪日インドネシア人の数は2010年と2017年を比較すると4.4倍、マレーシア人の数は3.8倍と増加しているデータもございます。
両国を重ねて比較してみたのが下図になります。
両国とも急増しているのがよくわかります。
数としては依然としてマレーシア人の方がインドネシア人より多いですが、インドネシア人の伸び率も注目すべき所です。
今後も両国からの訪日観光客が増加し続ける事は十分に予測できます。
ささやかなおもてなしが感動を与える
皆様も過去に海外に出かけられた時に、現地の方から日本語で「ありがとう」と言われた経験はございませんか?
異国の地でほんの一言、簡単な日本語を聞けただけでも相手の自分たちに対する好意を感じる事が出来ます。
私も非常に嬉しく感じ、その国に好意を持つきっかけとなりました。
たった一言のささやかなおもてなしが満足度を向上させたのです。
そこで自分の経験を元に、お勧めの簡単なインドネシア語、マレー語をご紹介させていただきたいと思います。
これから増えると予想されるインドネシア人、マレーシア人をお迎えする上で少しでもお役に立てれば嬉しく思います。
ご紹介する単語は私がインドネシア語を全く話せない状態でインドネシアに留学した際の経験をもとに選ばせて頂きました。
最初に覚えるべき5つの単語
私は留学の最初の1週間は、たった5つの単語で日常生活を何とか過ごしました。(ギリギリでしたが・・・(汗))
発音も基本的にローマ字読みなのでとても簡単で覚えやすいのが特徴です。
日本で彼らとコミュニケーションを取る上では大いに役立つ5つの単語は以下です。
Selamat malam すらまっ まらーむ = good evening
Makasih まかしー = thanks
Enak えなっく = delicious
Mau まう = want
Coba ちょば = try
いかがでしょうか?それほど長くない単語なので1日使い続ければ自然と身につきそうですね。
実際に飲食店で取り入れてみた場合の例を考えてみましょう。
挨拶
「いらっしゃいませ」の後に”Selamat malam” (ただし夜に限る)
メニューをお勧めする時
注文を聞く際、オススメを聞かれるケースがあると思います。その時は、”これ enak” といえば何が美味しいか伝わります。
メニューの写真を指差して”Enak!”と言うだけでも大丈夫でしょう。
お客さんが迷ってる際に、お勧めのフレーズとして ”mau coba?? (want to try)” と勧めてあげましょう。もし、気に入れば”mau (want)”と返事が来ると思います。”boleh ぼれー = どうぞ” もよくあります。
お見送り
最後にお客さんが帰るときに一言 “makasih (thanks)” と別れの言葉を伝え気持ちよく帰っていただきましょう。
いかがでしょうか?わずか5単語で気持ちよくコミュニケーションとることが出来ますし、色々な場面で応用が利く5単語です。
makasih (ありがとう) だけでも覚えると感謝の気持ちを伝えることが出来、距離が一気に縮まります。
インドネシア人、マレーシア人はムスリム(イスラム教徒)の割合が高く、女性でムスリムの方はヒジャーブと呼ばれるスカーフを頭に巻いている事が多いのが特徴です。
すぐに見分けが付くと思いますので是非ご活用いただければ嬉しく思います。
補足①
「ありがとう」は正式には”terima kasih” (てりまかしー)といいます。
ただ、長いのでmakaishでも十分通じるとは思います。
ご自身の状況によって、terima kasihを覚えるか、フランクなmakasihを覚えるかを選んでいただければと思います。
補足②
「こんにちは」は”selamat sian” (すらまっ しあん) です。